その結果近隣地域内の人々に歩み寄り、「客観的」に受け入れられやすい方法論(従来通りの方法)をとることになり、各クラブが同じような道を辿ることになる。地域内の人間を掴みに行くこととはつまり、他の地域(日本国内)のクラブと差別化をする必要がないことを意味する。昨シーズン、Bリーグ史上初となる選手ごとに異なる車種を背負った3rdユニフォーム企画から、その“個性”を年間通して踏襲。
ユニフォームはセール期間にマーキングシートが無料となるケースがあるのでセール期間を狙おう。 しかし「地域密着」という言葉に縛られることで、地域内のファンを確実に掴むことに重きが置かれることになる。日本、もしくは世界をターゲットにしている企業が「地域」のみに目を向けたクラブに、資金を提供する可能性は非常に少ない。
世界のサッカーシーンに年々離されてしまうのだ。 「地域密着」という『哲学』に縛られることで、ビジョンを描く必要性や、「サッカーにおけるブランディング」を行う必要性がなくなり、目の前の数字を掴みにいく「超短期的思考」に陥り、クールになることが出来ない(=クラブが大きくなることがない)ということを主張している。
区別をしなければならないのは、私は「地域活性化」や「地方創生」という概念自体が間違っていると主張しているわけではない。上記したように、どのクラブもこれまでと同じような方法論を5年、10年ととり続ければ、クラブまたはリーグ自体のレベルが必然的に下がっていくことは明らかである。選手、監督、審判、クラブ、リーグが一体となり、試合中の異議行為や遅延行為など不快となり得るプレーをなくし、フェアで、クリーンで、スピーディーで、タフな試合の実現を目指す。
つまり「クールなロゴを入れることが出来ない」という現象が自然現象的に発生してしまうのだ。 つまり、クールな企業に「WIN」を提示することが出来ないのだ。 つまり、そのようなクラブには長期的な成長が見込まれず、人材や企業が集まらない結果、「お金」やその他「魅力的な価値」を生むことが難しくなる、ということを意味する。